【11月5日 AFP】米ニューヨーク(New York)州金融サービス局(DFS)は4日、マネーロンダリング(資金洗浄)規制法に違反し、ロシア、中国、アフガニスタンなどの国々との疑わしい取引を隠していたとして中国農業銀行(Agricultural Bank of China)に2億1500万ドル(約222億円)の罰金を課した。中国農業銀行は、米経済誌フォーブス(Forbes)の世界の大企業ランキングで3位に挙げられている。

 DFCによると、中国農業銀行が疑わしい送金を意図的に調査しなかったために、テロリスト集団、制裁措置を受けている国、犯罪者が同銀行を通じて資金をやり取りする「相当なリスク」を生み出した。また、内部調査を実施しようとした内部告発者の「口封じ」もしたという。

 今年9月、米連邦準備制度理事会(FRB)は中国農業銀行に対しマネーロンダリング防止策を改善するよう要請していた。同月には、同銀行が規制に違反した可能性があるとFRBに通告した後に不当解雇されたとして同銀行を訴えていた元職員のナターシャ・タフト(Natasha Taft)氏が訴えを取り下げた。

 中国農業銀行は罰金の支払いに加え、外部の監査人を雇用するなど直ちに法令順守の改善措置を取ることにも同意した。(c)AFP