まさに資金「洗浄」? 貯水池に15億円相当の偽札 ブルガリア
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【11月2日 AFP】ブルガリア当局は1日、同国南部の貯水池で約1300万ユーロ(約15億円)分の偽500ユーロ札が見つかり、ダイバーらが回収したと発表した。
ブルガリア中南部の都市プロブディフ(Plovdiv)で取材陣に対応した検察官によると、捜査当局は発見前からこれらの偽札が流通することを警戒していた。偽造団の1人が計画を自白し、隠し場所にたどり着いたという。同検察官は今回見つかった偽ユーロ札の量は「(世界でも)最大のものの一つ」だと述べた。
正確な枚数は乾かして数えてみないとわからないが、発見された偽札は「極めて質の高い」もので、ぬらして使用感のある見栄えにするためだけに貯水池に沈められていたという。
この事件に関連して3人のブルガリア人が逮捕された。その中には通貨偽造の罪で6年の禁錮刑が言い渡された印刷会社のオーナーも含まれている。
欧州中央銀行(ECB)は今年、犯罪組織の資金洗浄(マネーロンダリング)やテロリストの資金調達に好んで使われるとの懸念から、500ユーロ札の印刷と発行を2018年末ごろに停止する方針を発表している。しかし現在流通している分については、今後も使用が認められる。
500ユーロ札の廃止については、電化製品などの高額商品の購入時にも現金払いを好む人が依然として多いドイツを中心に反対の声がある。(c)AFP