【11月2日 AFP】国連(UN)の潘基文(バン・キムン、Ban Ki-moon)事務総長は1日、南スーダンに展開する国連南スーダン派遣団(UNMISS)が、今年7月に首都ジュバ(Juba)で発生した激しい戦闘で民間人を守れなかったとする国連の調査結果がまとまったことを受け、軍事司令官を更迭した。

 国連の特別調査は、ジュバで7月8日~11日に発生した激しい戦闘において国連のミッションを遂行する上での指導力の欠如が「混乱した、効果のない対応」につながったと結論付けた。

 特別調査の要約によると、近くのホテルで襲撃された援助職員からの救援要請があったにもかかわらずUNMISSの平和維持部隊は持ち場を放棄して対応しなかったという。また、中国の部隊は少なくとも2回にわたり任務を放棄し、ネパールの部隊は国連施設内部での略奪を止められなかったとしている。

 更迭されたのは5月に就任したジョンソン・モゴア・キマニ・オンディエキ(Johnson Mogoa Kimani Ondieki)軍事司令官(ケニア)。2年以上にわたってUNMISSの事務総長特別代表を務めているエレン・マルグレーテ・ロイ(Ellen Margrethe Loj)氏(デンマーク)は11月末に退任する。

 2013年12月から戦闘が続いている南スーダンにはUNMISSの1万6000人が展開している。(c)AFP/Carole LANDRY