【11月2日 AFP】(更新)米連邦捜査局(FBI)はビル・クリントン(Bill Clinton)元大統領が、民主党に多額の献金を行っていた女性支援者の夫(故人)に恩赦を与えていたことに関する調査文書を公開した。クリントン元大統領の妻であるヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)前国務長官が民主党候補として立候補している米大統領選の投票日が近づく中、FBIによる突然の文書公開は驚きを持って受け止められている。

 大幅に編集された形で公開された129ページに及ぶ調査文書は民主党に多額の献金を行っていた支援者の夫、故マーク・リッチ(Marc Rich)氏に関するもの。この件で訴追はなされず、調査は2005年に終了している。

 リッチ氏についての文書は先月31日にインターネット上で公開されていたが、FBIの米情報自由法(FOIA)に基づく情報公開請求を担当している部門が今月1日にツイッター(Twitter)で文書公開の事実を明らかにするまで注目されていなかった。このツイッターアカウントは先月30日にいくつかのツイートをするまで、ほぼ1年間、何の情報も発信していなかった。

 民主党は、FBIが一度は終結していたヒラリー・クリントン氏の私用メール問題の捜査について関連する可能性のある電子メールが新たに多数見つかったと公表して調査を再開したため怒りをあらわにしているが、今回の文書公開についても疑問を呈している。