【10月28日 AFP】再生可能エネルギー事業への参入を目指すセネガルで22日、サハラ以南のアフリカ地域で最大規模の太陽光発電施設が運転を開始した。

 モーリタニア国境に近いセネガル北部のボクル(Bokhol)に建設された太陽光発電施設「Senergy 2」は出力20メガワットで、16万人分の電力を供給する。セネガルは2017年までに電力需要の20%を再生可能エネルギーで賄う目標を掲げており、その達成にも貢献する見込みだ。

 同国では現在、全世帯の45%で電力が不足している。

 総工費2800万ドル(約29億円)のこの施設はセネガル政府の支援を受け、フランスの再生可能エネルギー企業グリーンウィッシュ(GreenWish)によって開発された。また英国とノルウェーから共同開発投資グリーン・アフリカ・パワー(Green Africa Power)を通じて資金援助を受けた。

 グリーンウィッシュによれば、この施設により毎年、二酸化炭素(CO2)2万3000トンの排出を削減できるという。

 また、来年1月末までにはさらに2つの太陽光発電施設が運転を開始し、新たに50メガワットが増加される予定だ。国営電力企業セネレック(Senelec)によると、同国の現在の総発電容量850メガワット。

 ボクルの太陽光発電施設はモロッコや南アフリカに比べるとその規模は小さく見えるが、セネガルは再生可能エネルギーにおいて、アフリカのほかの地域よりも太陽光発電技術の活用で遅れをとっている西アフリカで手本となることを目指している。

 アフリカ大陸には一年を通して太陽が降り注ぎ、未開発の土地が多いにもかかわらず、サハラ以南のアフリカ地域の電力需要に対する太陽光発電の割合はわずかにとどまっており、同地域の人口、約10億人のうち約6億人に電力が行き届いていない。(c)AFP