【10月26日 AFP】西アフリカのガンビアは25日、オランダ・ハーグ(Hague)の国際刑事裁判所(ICC)が「有色人種、特にアフリカ人に屈辱を与え迫害している」として、同裁判所からの脱退を表明した。今月先立って、南アフリカとブルンジがICCからの脱退を表明していた。

 ガンビアのシェリフ・ボジャン(Sheriff Bojang)情報相は国営テレビで行った発表で、ICCが西側諸国の犯した罪を無視する一方で、「アフリカ人、特にその指導者たちを迫害するために」利用されていると語った。

 ボジャン情報相は、トニー・ブレア(Tony Blair)英元首相のイラク戦争開戦の決断について、ICCが訴追しない決定を下したことを一例として挙げた。

「ICC創設以降、独立主権国家とその国民に対して許し難い戦争犯罪を行った西側諸国は多く、少なくとも30か国以上に上っているものの、西側の戦争犯罪は1件たりとも訴追されていない」と同情報相は述べた。

 さらにボジャン情報相は、「ICCは、国際刑事裁判所(International Criminal Court)と呼ばれているが、実際には有色人種、特にアフリカ人を迫害し屈辱を与えるための国際白人裁判所(International Caucasian Court)だ」と批判した。(c)AFP