【10月25日 AFP】南米サッカー連盟(CONMEBOL)は24日、サッカー界の汚職スキャンダルにより悪影響を被っているとして、各主要大会でスポンサーを務めていた米スポーツマーケティング会社に対し、1800万ドル(約19億円)の損害賠償を求める訴えを起こしていることを明らかにした。

 CONMEBOLは声明で、「リベルタドーレス杯(Copa Libertadores de America)のスポンサーとして独占経営権を持つインターナショナルサッカーマーケティング(International Soccer Marketing Inc. ISM)社との契約解除、および1800万ドルの支払いを求め、CONMEBOLは米ニューヨーク(New York)州と訴訟手続きを開始した」と公表。これに先立ち、ISM社の責任者は米警察に対して、スポンサー契約を独占するためにCONMEBOLの元職員に賄賂を支払ったと認めていた。

 これを一件目として今後も訴訟を続けていく姿勢をみせているCONMEBOLは、今年1月に会長に選出されたアレハンドロ・ドミンゲス(Alejandro Dominguez)氏が、前任者が行ってきた汚職で利益を得た会社を告訴していくと話している。

 ドミンゲス会長の前任者であるエウヘニオ・フィゲレド(Eugenio Figueredo)、フアン・アンヘル・ナポウト(Juan Angel Napout)、ニコラス・レオス(Nicolas Leoz)の3被告は、複数のスポーツマーケティング会社から賄賂を受け取り、主要大会のテレビ放映権について便宜を図っていた疑惑が持たれている。

 この3被告は現在、国際サッカー連盟(FIFA)のジョセフ・ゼップ・ブラッター(Joseph Sepp Blatter)前会長を失脚に追いやった大規模な汚職スキャンダルに関わったとして勾留されており、その裁判を控えている。

 一連の問題発覚以降、CONMEBOLでは汚職疑惑が持たれている元会長らがサインしたすべての契約について、大規模な内部監査が行われている。(c)AFP