【10月21日 AFP】ナチス・ドイツ(Nazis)によりアウシュビッツ(Auschwitz)強制収容所に送られた女性が所有していたとみられる小さな木靴のアクセサリーが、70年あまりの時を経て発見された。地元の財団が20日、AFPの取材に明らかにした。

「アウシュビッツ・ビルケナウ強制収容所近隣の記憶の場財団(Foundation of Memory Sites near Auschwitz-Birkenau)」を運営するアグニエシュカ・モレンダ(Agnieszka Molenda)氏は、マッチ棒より小さなこのアクセサリーは「アウシュビッツの本物の芸術作品」だと述べた。

 その由来や持ち主については謎としながら、モレンダ氏は、「長さ7ミリのこの小さな木靴には小さな鎖がついており、収容されていた人がジュエリーとして身につけていたことを示している」と語った。アウシュビッツでは、収容者が装飾物を作ったり身に着けたりすることを禁じていたため、同氏は、このアクセサリーは小さな抵抗の象徴だったかもしれないと話している。

 このアクセサリーは今月、アウシュビッツ収容所近くの関連施設の屋根裏で、保守作業中に見つかった。

 モレンダ氏はAFPの取材に、「木靴は収容者らが眠る屋根裏の壁のれんがの間に隠されていたようで、大虐殺の犠牲者の持ち物だった可能性がある」と語った。(c)AFP