【10月20日 AFP】イエメンで19日、同日深夜に発効する停戦を前に政府とイスラム教シーア派(Shiite)系武装勢力「フーシ派(Huthi)」が各地で衝突し、戦闘員ら数十人が死亡した。

 衝突は、政府側を支援して内戦に介入しているサウジアラビアとの国境付近や、首都サヌア(Sanaa)周辺を含む各地で発生。政府の声明によると、紅海(Red Sea)に近い北部ハッジャ(Hajja)州では、激しい砲撃によりフーシ派戦闘員少なくとも30人と政府側の戦闘員5人が死亡した。

 軍事筋によれば、北部サーダ(Saada)州ではサウジ主導の連合軍が反政府勢力の戦車や物資などに対して夜間に空爆を行い、サヌア北方でも反政府勢力の車列が空爆を3回受けたという。

 イエメンでは、反政府勢力が国内の広範囲を支配下に置いたことを受け、昨年3月に連合軍が軍事介入した。以降も激しい紛争が続き、今回の一時停戦は6度目の試みとなる。

 停戦を仲介した国連(UN)のイスマイール・ウルド・シェイク・アフメド(Ismail Ould Cheikh Ahmed)イエメン担当特使は16日、イエメン時間の19日午後23時59分(日本時間20日午前5時59分)から停戦に入り、3日間を期限とし、その後更新されると発表していた。(c)AFP