IS幹部、奪還作戦下のモスルから逃走か 米軍「見捨てている」
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【10月20日 AFP】イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」の掃討作戦を続ける有志連合の米軍幹部は19日、イラク軍が奪還作戦を開始した北部モスル(Mosul)からISの幹部らが逃走していると明らかにした。
米主導の有志連合の地上部隊を率いる米軍のゲイリー・ボレスキー(Gary Volesky)少将はビデオ回線を通じて記者会見を開き、「われわれはダーイシュ(Daesh、ISのアラビア語名の略称)に、幹部らは彼らを見捨てていると言っている。モスルから脱出する動きがあった」と語った。
ボレスキー少将は、モスルにいる3000~4500人規模のIS戦闘員のうち、多数の外国人が抵抗する勢力の中核を形成することになると予想。モスルを離れる者は全員が審査を受けるので、外国人戦闘員が避難民に紛れて脱出する試みは阻止されるだろうとも述べた。
17日にモスル奪還作戦の開始を発表したイラクのハイダル・アバディ(Haider al-Abadi)首相は19日、前線を視察した。これまでに市の南方や東方を中心に数十の村を奪い返したイラク軍は、20日にも複数の攻撃を計画している。
市内には大勢の市民が留め置かれたままで、物資の供給も細ってきている。ISを標的とした空爆が激しさを増す中、多くの市民は地下に避難しているもようだ。
モスルは2年前にISの最高指導者アブバクル・バグダディ(Abu Bakr al-Baghdadi)容疑者が「カリフ制国家」の樹立を宣言した場所だが、現在はイラクにおけるISの最後の拠点となっている。(c)AFP/W.G. Dunlop with Colin Bertier in Arbil and Ahmad al-Rubaye in Al-Shura