【10月17日 AFP】ローマ・カトリック教会のフランシスコ(Francis)法王は16日、バチカンで列聖式を執り行い、自身に大きな影響を与えたアルゼンチンの通称「ガウチョ司祭」など7人を新たに聖人と認定した。

 ホセ・ガブリエル・デル・ロサリオ・ブロチェロ(Jose Gabriel del Rosario Brochero)司祭は1840年、アルゼンチン・コルドバ(Cordoba)州生まれ。ポンチョを着てラバにまたがり、州内各地を旅しながら教会学校を建設するなど貧困や病気にあえぐ人々を支援し、「ガウチョ司祭」の愛称で親しまれた。

 法王はブロチェロ司祭について、「ヒツジの群れのにおい」をまとっていたと紹介。かつて最も優れた羊飼いが常にヒツジたちとともに寝起きし、苦難を共にしていたことを称賛する表現を引用して、貧しい人々や病人たちとひょうたんのカップでマテ茶を飲み交わしたとされるブロチェロ司祭の逸話をたたえた。

 フランシスコ法王も、たびたび信者が差し出したマテ茶を飲む姿を見せている。

 新たに認定された聖人のうちで最も若いのは、1928年に14歳で殉教したホセ・サンチェス・デル・リオ(Jose Sanchez del Río)だ。メキシコで教会を迫害する政府に対してカトリック教徒らが抵抗した「クリステロ戦争(Cristero War)」のさなか、信仰の放棄を拒否したため殺害された。(c)AFP