【10月17日 AFP】飼育されているジャイアントパンダとしては世界最高齢だった「佳佳(ジアジア、Jia Jia)」が16日、香港(Hong Kong)のテーマパークで安楽死した。38歳だった。

 テーマパーク「海洋公園(Ocean Park)」によると、雌の佳佳は過去2週間、歩行困難となり、餌の消費量も1日10キロ以上から3キロ以下となって体重が減少するなど、健康状態が急速に悪化していた。

 海洋公園は声明で「かなり衰弱した状態になってきたため、倫理的理由と苦痛防止の見地から、農業漁業保護局(Agriculture, Fisheries and Conservation Department、AFCD)と海洋公園の獣医師たちは佳佳を安楽死させることにした」と説明した。

 1978年に中国の四川(Sichuan)省で野生で生まれた佳佳は、1997年の英国から中国への香港返還を記念して2年後の1999年に香港へ贈られた。5回の出産で計6頭の子どもを産んだ。

 世界自然保護基金(WWF)によると、野生のパンダの生息数は開発によって生息地の破壊が進んできた結果、2000頭足らずまで減っている。パンダの出生率は低いため、種の維持では人工飼育計画が鍵となっている。(c)AFP