【10月14日 AFP】元フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)ドライバーのマーク・ウェバー(Mark Webber)が、来月バーレーンで開催されるFIA世界耐久選手権(FIA World Endurance ChampionshipWEC)の最終戦でモータースポーツ界から引退することになった。所属チームのポルシェ(Porsche)が13日、発表した。

 キャリア12年間を過ごしたF1で通算9勝を挙げ、同ドライバーズ選手権では通算3度の年間3位に入った実績を持つウェバーは、2014年からWECに参戦している。

 2015年シーズンにはWECで世界王者となった40歳のウェバーは、引退後にはポルシェのアンバサダーに就任し、製造部門のコンサルタントを務めることになっている。

 ウェバーは、ティモ・ベルンハルト(Timo Bernhard)とブレンドン・ハートレー(Brendon Hartley)のトリオで現在3連勝を記録しているものの、今季残り3レースとなった現時点で、ドライバーズ選手権でトップに立っているポルシェのセカンドチームトリオに大きく後れを取っている。

 ウェバーは声明で、「私は自分が存在すべき場所にたどり着いた。ポルシェは私が最も愛し続けていたブランドであり、自分に最も合っている。911は象徴的な車で、エレガンス、パフォーマンス、そしてつつましさを備えていて、決して出しゃばらない。すさまじいスピードやダウンフォース、競争が恋しくなるだろうけど、高いレベルにいる状態で去りたい。そして、新しい仕事をとても楽しみにしている」と語った。

 F1時代のウェバーは、年間タイトルを通算4度獲得しているセバスチャン・ベッテル(Sebastian Vettel)のチームメートとして、2010年からレッドブル(Red Bull)のコンストラクターズ選手権4連覇に貢献。2013年シーズン限りでF1を去った後、新たな世界に挑戦していた。

 WECに転向後、ウェバーは通算7勝を挙げ、昨季の第83回ル・マン24時間耐久レース(Le Mans 24-hour race 2015)では2位を記録。残り3戦は、16日の富士(Fuji)、来月6日の中国・上海(Shanghai)、そして同19日のバーレーンでの6時間レースとなっている。(c)AFP