【10月13日 AFP】米大統領選の共和党候補である不動産王のドナルド・トランプ(Donald Trump)氏は12日、今回の選挙運動で自費による負担額が1億ドル(約104億円)に上ると明らかにした上で、民主党のヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)候補に負ければ自分の時間やお金の「最大の浪費」になってしまうとぶちまけた。

 投票日まで残り27日となったこの日、フロリダ(Florida)州オカラ(Ocala)の選挙集会で行った演説で述べた。集まった支持者に対して、選挙運動には自らの資産から1億ドル(約104億円)をつぎ込むことになると述べた上で「もし(投票日の)11月8日に勝利できなかったら、私はこれ(選挙運動)を時間とエネルギー、お金の1度としては最大の浪費と考えるだろう」と続けた。

 さらに自身が落選すれば「減税も、(武器を所持する権利を認めた)憲法修正第2条を守ることも、連邦最高裁判事の任命も、退役軍人の雇用も、相当に劣化した軍の立て直しも、全てかなわない」と訴えた。

 ライバルのクリントン氏については、国務長官時代の私用メール問題を改めて取り上げ、国家の安全を危険にさらした「犯罪者」などと攻撃。「ほんのささいな行為で他の人々の生活を台無しにし、破壊した」と批判した。その後同州レークランド(Lakeland)で行った演説では、この問題でクリントン氏を「投獄すべきだ」と重ねて主張した。

 トランプ氏は、2005年に撮影された映像のなかで女性を蔑視したわいせつ発言をしていたことが明らかになり、最近の支持率調査ではクリントン氏の後塵(こうじん)を拝している。トランプ氏は「更衣室の雑談だった」となどと弁明し謝罪しているが、共和党幹部や議員らが相次いで選挙戦で同氏と共闘しないと表明する異例の事態となっている。(c)AFP