コロンビア、第2の左翼ゲリラELNとも和平協議へ
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【10月11日 AFP】コロンビア政府と同国第2の規模をもつ反政府勢力である左翼ゲリラ「民族解放軍(ELN)」は10日、仲介国ベネズエラで共同声明を発表し、今月27日にエクアドルで和平協議を開始する旨を明らかにした。
コロンビアでは最大の反政府組織である左翼ゲリラ「コロンビア革命軍(FARC)」との和平協定調印によって、フアン・マヌエル・サントス(Juan Manuel Santos)大統領のノーベル平和賞(Nobel Peace Prize)受賞が決まったばかり。しかし、この和平合意を国民投票で否決され、課題の残るサントス大統領にとって、ELNとの和平協議開始は朗報だ。
自国の首都ボゴタ(Bogota)で会見したサントス大統領は「ELNとも武力衝突を終結させるために、われわれは3年近くにわたってELNとの交渉を求めてきた…これでELN(との交渉)も前に進み始め、わが国に完全な平和が訪れるだろう」と語った。
コロンビア政府はFARCとの交渉と平行して、今年3月にELNとも和平協議を開始する方向で合意していた。しかし政府側は、ELNが人質を全員解放するまで交渉は開始できないとしていた。ただ、ELNは過去2週間で民間人の人質3人を解放しており、取材に匿名で答えた交渉の関係者は、まもなく民間人の人質はいなくなるはずだと語った。
カラカス(Caracas)のベネズエラ外務省で発表された文書では、ELN側が「10月27日までに人質解放のプロセスを開始する」ことを誓約している。
コロンビアに残っていた2つの左翼ゲリラ組織であるFARCとELNは、1964年以来、政府と内戦状態にあった。ELNの規模はFARCの約4分の1といわれ、戦闘員は約1500人とされている。(c)AFP/Alexander MARTINEZ, with Lissy de Abreu in Bogota