エチオピア、6か月の非常事態宣 反政府デモ激化で
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【10月10日 AFP】エチオピアのハイレマリアム・デザレン(Hailemariam Desalegn)首相は9日、数か月に及ぶ各地での反政府勢力によるデモの激化を受け、6か月の国家非常事態を宣言した。
ハイレマリアム首相は「われわれは市民の安全を第一に優先する。インフラ施設計画、医療機関、政府および行政施設への被害をなくしたい」と述べ、非常事態は8日から発効となると発表した。
エチオピアは現在、過去10年で最大の反政府勢力による混乱に直面している。多数派のオロモ(Oromo)とアムハラ(Amhara)民族が、少数民族率いる政府から差別や抑圧を受けているとして不満が高まっている。
先週には首都アディスアベバ(Addis Ababa)近郊で、デモ隊に向け警察が催涙弾を放ち、パニックに陥った人々が折り重なって倒れ、50人以上が死亡する事件が起きており、国内の緊張はさらに高まっていた。抗議行動に対する治安部隊の対応は容赦がなく、人権団体によると、これまでに数百人が死亡しているという。
6か月間の非常事態宣言が出されたのは、25年に及ぶ現政府下では初めて。(c)AFP/Karim LEBHOUR