【10月9日 AFP】米大統領選の共和党候補ドナルド・トランプ(Donald Trump)氏は8日、米経済紙ウォールストリート・ジャーナル(Wall Street Journal)に対し、わいせつな言葉で女性について語る映像を理由に、党内から噴出した大統領選からの撤退要求に対し、「私が(大統領選を)やめる確率はゼロだ」と断言した。

 同紙は、2005年に撮影され、トランプ氏が女性の下半身に触ることを自慢している映像を理由に、数名の共和党員から選挙戦撤退を要求されていることに対して、同氏は「私は絶対にギブアップしない」と述べたと伝えた。

 米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)が7日ウェブサイトに掲載した問題の動画は共和党内に大騒動を巻き起こした。民主党候補ヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)前国務長官との2回目のテレビ討論会を9日に控えているトランプ氏は謝罪に追い込まれ、8日に謝罪動画を米短文投稿サイト「ツイッター(Twitter)」に投稿した。トランプ氏が公式に謝罪したのは過去16か月間の選挙運動の中で初めてとされる。

 しかしトランプ氏は謝罪動画の中で、映像流出を「(大統領選への)注意をそらすもの」と呼び、クリントン候補の夫ビル・クリントン(Bill Clinton)元大統領の過去の不倫問題について「このことについては今後数日のうちにもっと語る。9日の討論会で会おう」と述べ、米ミズーリ(Missouri)州セントルイス(St. Louis)で行われる2回目のテレビ討論会で取り上げることを示唆した。

 トランプ氏はウォールストリート・ジャーナルのインタビューで、同氏陣営が危機的状態にあることを否定し、騒動はやがて収まるだろうと話している。