【10月4日 AFP】仏行政訴訟の最高裁に当たる国務院は3日、ローラン・ギャロス(Roland Garros、全仏オープン)の新スタジアム建設再開を認める決定を下した。5000席を備える新スタジアム建設は今年3月、隣接する19世紀からの歴史を持つ植物園に悪影響を与えるとの反対を受けて工事中断が命じられていたが、今回はその決定を覆す形となった。

 パリのアンヌ・イダルゴ(Anne Hidalgo)市長も、「新しいローラン・ギャロスは仏テニスの影響力を世界的に強めるだろう」としたうえで、2024年の夏季五輪招致に向けても「大きな財産」となると述べ、今回の判決を歓迎している。

 長い歴史をもつ全仏オープン(French Open)の会場は、四大大会(グランドスラム)の中で最も小さく、雨が降ると数千人のファンが数少ない屋根のある場所に集中し、混雑を余儀なくされていた。そのため、総額400万ユーロ(約458億円)の拡大工事が予定されていたが、複数の地元団体が反発していた。

 予算の95パーセントがフランステニス連盟(FFT)から融資された今回の計画は、2020年までの完成が予定されている。(c)AFP/Françoise CHAPTAL