【10月1日 AFP】エーゲ海(Aegean Sea)に浮かぶギリシャのコス(Kos)島で、20年以上前に行方不明となった英男児の捜索活動中に、古代の墓が発見された。警察が9月30日、明らかにした。

 英サウスヨークシャー州警察(South Yorkshire Police)のジョン・カズンズ(Jon Cousins)警部補によると、発見された4つの墓は1500~2000年前のものだという。

 カズンズ警部補ら英国の専門家チームはギリシャ警察の支援を受け、1991年に当時1歳9か月だったイングランド(English)北部シェフィールド(Sheffield)出身のベン・ニーダム(Ben Needham)さんが行方不明となった農家周辺の捜索に当たっている。

 カズンズ警部補は、発見された墓はギリシャの考古学当局が調査する必要があるとした上で、捜索活動の妨げとはならないと述べた。

 カズンズ警部補によると、今年5月に「新情報」が明らかになったことを受けて、9月26日にこの農家のすぐ近くにある広大なオリーブとイチジクの畑での捜索活動が開始された。

 サウスヨークシャー州警察によると、今年5月にコス島の住民に働き掛けた結果、客観的な立場の証人が現れ既知の事実と合致する新情報を提供。その情報を基に範囲を絞った捜索が実施される運びとなった。

 報道によると、警察は現在、農家の前で遊んでいたニーダムさんが、改築作業中に地ならししていた掘削機に押しつぶされた可能性を検討しているという。

 ギリシャとキプロスでは近年、ニーダムさんによく似ているとされる若い男性の目撃例が相次いでいるが、DNA検査で別人との結果が出ていた。(c)AFP