学生2人、水族館のペンギンを海へ逃がす 南アフリカ
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【9月28日 AFP】南アフリカの学生2人が、「バディ(Buddy)」という名のペンギンを海洋水族館から盗み出し、インド洋(Indian Ocean)に逃がしたと認めた。水族館の館長が27日、明らかにした。
今月21日朝、ポートエリザベス(Port Elizabeth)の海洋水族館ベイワールド(Bayworld)から、絶滅の危機にある3歳のケープペンギン1羽が、車に乗せられ近くの海岸に運ばれた。名前を明らかにされていない学生2人はペンギンを盗んだことを認め、動物の監禁に抗議するためだったと語った。
AFPの取材に応じたベイワールドのディラン・ベイリー(Dylan Bailey)氏によると、学生らはペンギンのために正しいことをしたと信じ切っているという。だが同氏は、飼育下で成長したバディは自然の環境では生き延びられないだろうと述べた。
ペンギン番号266とも呼ばれていたバディは、盗難の翌日、毎月の健康診断の際に行方不明になっていることが明らかになった。防犯カメラの映像には20代の学生2人が、夜中に車を外に止めてペンギン飼育場の中に入るのが映っていた。その後、2人はバディを近くのポロックビーチ(Pollock Beach)で放した。
ベイワールドの職員とボランティアにより、海岸でバディの捜索が行われている。バディは左のひれ状の翼に識別タグがついている。バディにはマイクロチップも埋め込まれているが、追跡用ではない。
ケープペンギンは、商業漁業と餌の不足によりその生息数が激減し、2010年に絶滅危惧種に指定された。(c)AFP