中国、北朝鮮からの石炭輸入急増 国際社会の制裁よそに
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【9月27日 AFP】中国政府が26日に発表したデータで、北朝鮮からの石炭の輸入がここ数か月急増していることが判明した。北朝鮮の核開発計画を抑え込むための国際社会による制裁に中国政府は真剣に取り組んでいるのか、疑問が投げかけられている。
北朝鮮の唯一の同盟国であり、主要な貿易相手国、支援国でもある中国が、国連で決議された北朝鮮に対する制裁に参加するかどうかは、制裁の成功を握る鍵となる。
しかし税関当局のウェブサイトによると今年8月、中国は北朝鮮から246万5000トン、1億1300万ドル(約114億円)相当の石炭を輸入していた。約1年前と比べて35%増、制裁が科された今年4月からは60%増となっている。また北朝鮮からの鉄鉱石の輸入も、4月の11万500トンから、8月には19万7000トンに増えていた。
国連安全保障理事会(UN Security Council)は3月、石炭や鉄鉱石を含む、北朝鮮の一定品目の輸出に制裁を科すことで合意した。ただし「日常生活」に影響が及ぶ物品の貿易は、それが北朝鮮の核や兵器の開発計画の資金源とならない限り依然、認めるとしている。国連はこの基準を設定しておらず、各国の判断に委ねている。
中国は4月、他の物品とともに石炭と鉄鉱石の北朝鮮からの輸入を制限すると発表していた。(c)AFP