「オペラ座の怪人」の呪いか、パリの劇場で火災
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【9月26日 AFP】仏パリ(Paris)のモガドール(Mogador)劇場で25日、火災が発生し、来月同劇場で上演が予定されているミュージカル「オペラ座の怪人(The Phantom of the Opera)」の呪いのせいだとの不安が広がっている。これによって上演に支障が出ることも懸念されている。
モガドール劇場では、10月13日に英国の作曲家アンドリュー・ロイド・ウェバー(Andrew Lloyd Webber)氏による世界的に有名な同作品が公開されることになっているが、劇場の経営者は声明で、25日朝の舞台下からの出火のため、上演の可否は不透明と明らかにした。今回の火災では、消火活動にあたった消防士1人が負傷している。
モガドール劇場によると、25日の火災では、次回作の背景と劇場の床の一部が損傷したという。火災の原因は現在のところ明らかにされていない。
ミュージカル「オペラ座の怪人」をめぐっては近年、舞台制作者や観客らの間で、呪われているのではとのうわさが広まっていた。ウィリアム・シェイクスピア(William Shakespeare)の「マクベス(Macbeth)」についても同様で、その名前を口にするのを嫌がる俳優らもいる。
パリのオペラ座(Opera House)では1896年、天井からつり下げられていたシャンデリアが落下してパトロンが死亡。この事故から着想を得たガストン・ルルー(Gaston Leroux)が小説を書き、これが後にミュージカル「オペラ座の怪人」の原作となった。
「オペラ座の怪人」は1986年、英ロンドン(London)のハー・マジェスティーズ・シアター(Her Majesty's Theatre)で世界で初めて上演された。時代を超えて最も人気のある作品で、これまでの全世界の興行収入は総額56億ドル(約5600億円)とされる。(c)AFP