【9月21日 AFP】ニュージーランドの小さな町からヒッチハイクで移動しようとしたフランス人旅行者の男が、4日間誰からも車に乗せてもらえなかったことに腹を立て、道路標識を壊すなどの大暴れをした。

 同国南島(South Island)の観光スポット、プナカイキ(Punakaiki)で足止めを食らった腹いせに道路標識を破損したのは、セドリック・クロード・ルネ・ローベルプレ(Cedric Claude Rene Rault-Verpre)被告。同被告は20日、自らの行為を認めた。

 人口100人足らずの小さな町の人々は、ローベルプレ被告について、「辛抱の足りないミレニアル世代」のようだったとあきれ返っている。

 英紙ガーディアン(Guardian)の取材に応じた自営業者のニール・ムート(Neil Mouat)氏によると、ローベルプレ被告は「かんしゃくを起こして路上でうつぶせになり、ニュージーランド人はろくでなしばかり、早く欧州に帰りたい」と叫んでいたという。

 地元メディアのフェアファックス・ニュージーランド(Fairfax New Zealand)は、ローベルプレ被告が道路標識を地面から引き抜いて川に投げ込み、また、別の標識に石を投げ付け、周りで見ていた人々を罵倒したと伝えている。

 有罪が確定すればローベルプレ被告は最高で禁錮3月が科されるが、検察は標識の弁償費用として3000ニュージーランドドル(約22万円)を請求するのみにとどめる構えだという。

 ローベルプレ被告は、23日に南島の反対側にあるクライストチャーチ(Christchurch)地裁に出廷する予定となっているが、地元紙ニュージーランド・ヘラルド(New Zealand Herald)が裁判所関係者の話として伝えたところによると、同被告は裁判所までの移動手段としてヒッチハイクを考えているという。(c)AFP