哀れなホッキョクグマに英国移住の申し出? 中国の施設側は拒否
このニュースをシェア
【9月21日 AFP】哀れな姿のホッキョクグマ「ピザ」を飼育する中国の水族館が20日、このクマを英国の動物園に移すとの動物保護活動家らの申し出に対し、外国の介入は「不要」と拒否した。
香港の動物愛護団体「アジア動物基金(Animals Asia Foundation)」は、広州(Guangzhou)市にある水族館「正佳極地海洋世界(Grandview Aquarium)」の閉鎖を求める署名運動を展開、50万人の署名を集めた。
ソーシャルメディアで広まった写真には、暗く窓のない部屋で物憂げに横たわるピザの周りに来場者が群がり、携帯電話で写真を撮る様子が写っている。
動物保護活動家らによると、英イングランド(England)のヨークシャー野生動物公園(Yorkshire Wildlife Park)はピザを引き取る申し出をしたが、代わりとなるホッキョクグマを飼育しないことを条件としているという。また、「さらなる動物購入に使用される恐れ」があるため、ピザの代金を支払わないという。
だが、動物園側はこの申し入れについてのコメントも確認も拒否。一方の水族館側はクマの引き取りについて誰からも連絡はなく、「外国の組織の関与は不要」と強調した。
ピザを広州からイングランドのドンカスター(Doncaster)まで1万キロ近く輸送する費用についてアジア動物基金は、「申し入れが受け入れられたら調達する」と述べている。(c)AFP