【9月17日 AFP】ナイジェリア政府は16日、イスラム過激派組織ボコ・ハラム(Boko Haram)が拉致した女子生徒らの解放に向けた交渉を昨年、開始していたが、同組織内での対立により行き詰まり、失敗していたことを発表した。

 ナイジェリアの首都アブジャ(Abuja)で会見を開いたライ・モハメド(Lai Mohammed)情報相は、国家保安庁(DSS)が昨年7月にボコ・ハラムとの交渉を開始していたことを明らかにした。

 ボコ・ハラムは、2014年4月に北東部チボク(Chibok)の学校から拉致した女子生徒らの解放と引き換えに、当局に拘束されている同組織の戦闘員の一部を釈放するよう要求。モハメド情報相によれば、政府は昨年8月までにあと少しで交換取引を成立させるところまでこぎ着けていたが、ボコ・ハラムが新たな見返りを要求。それによって、少女たちの解放に向けた最初の過程が行き詰ってしまったという。

 新たな話し合いは11月に始まったが、当時、ボコ・ハラム内で勃発した主導権争いにより交渉どころではなくなっていった。

 ボコ・ハラムは当初、276人の女子生徒を拉致したが、数十人は数時間後に脱出し、今年に入って1人が救出された。モハメド情報相は、現在もボコ・ハラムに拉致されている女子生徒218人の救出に向けて政府は全力を尽くしていると述べた。(c)AFP