【9月25日 AFP】フランス北東部シャンパーニュ(Champagne)地方フルーリー・ラ・リビエール(Fleury-la-Riviere)にある洞窟の奥深くには、4500万年前の貝殻の化石が幾万も眠っている。この貝殻たちが、この地方特産の発泡酒シャンパンの風味にも影響を与えているかもしれないという。

 ぶどう栽培・ワイン醸造業者で、アマチュア古生物学者でもあるパトリス・ルグラン(Patrice Legrand)氏(55)は、1995年にこの「貝殻の洞窟」があるワイン畑を購入し、発掘に着手。このたび一般公開に踏み切った。ルグラン氏によると、シャンパーニュ地方は始新世ルテシアン期(4780~4120万年前)には、熱帯気候で温暖な海の下にあったという。

「貝殻の洞窟」では頭足動物や小さな貝殻(顕微鏡を使わなければ見えないものもある)の化石に加え、何と言っても目玉は長さ40~60センチの巨大な巻貝「カンパニレ・ギガンテウム」だ。

 この全長約250メートルの洞窟のたくさんの貝殻は、手付かずのまま年月を経てきたとみられているが、厚い石灰岩層にとらわれた理由は今も分かっていない。(c)AFP/Fanny LATTACH