【9月16日 AFP】世界最高齢の男性で、第2次世界大戦(World War II)中のナチス・ドイツ(Nazi)によるホロコースト(ユダヤ人大虐殺)を生き延びたイスラエル・クリスタル(Yisrael Kristal)さんが15日、113歳の誕生日を迎えた。100年前に果たせなかったユダヤ教の成人の儀式「バル・ミツワー(Bar Mitzvah)」も行われる。家族らが述べた。

 戒律を順守するユダヤ教徒のクリスタルさんは、ライト兄弟(Wright Brothers)が人類史上初めて有人動力飛行に成功する3か月前の1903年9月15日に、現在のポーランドで生まれた。現在はイスラエルの港湾都市ハイファ(Haifa)で暮らしている。

 ギネス世界記録(Guinness World Records)は今年3月、クリスタルさんが世界最高齢男性であると認定した。

 クリスタルさんの娘によると、クリスタルさんはグレゴリオ暦では15日に113歳になったが、ユダヤ暦では9月末になるため、そのころに誕生日を祝うことになるという。その際には、100年前に実現しなかった「バル・ミツワー」も行われる予定だ。

 バルミツワーはユダヤ教徒にとって人生で最も重要な儀式の一つ。男性の場合は13歳だが、クリスタルさんは13歳だった1916年、母親が3か月前に死去し、父親が第1次世界大戦(World War I)のロシア軍兵士だったことから、行うことができなかったという。(c)AFP