グリーンランドの気温が過去最高に、氷床の融解進む
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【9月14日 AFP】デンマーク領グリーンランド(Greenland)の気温が今夏、観測史上最高を記録した。デンマーク気象研究所(Danish Meteorological Institute 、DMI)が13日、発表した。氷床の一部は例年よりもかなり早い時期に融解を始めており、北極圏の温暖化が続いていることを示す新たな証拠とDMIは述べている。
グリーンランド南東沿岸のタシーラク(Tasiilaq)では今夏、平均気温が8.2度となり、1895年の観測開始以降で最高となった。またこれは、1981年~2010年の同平均気温よりも2.3度高いという。
南部と北東部でも同様に最高記録を更新している。春には、観測所14か所のうち6か所で過去最高が記録されていた。DMIは4月、氷床融解の度合いが記録的なぺースとなっていることを受け、観測モデルの有効性を疑問視していた。
DMIによると今年は、例年よりもかなり早いタイミングで氷が解け始めたとされ、過去に10%以上の融解がみられた年の内、最も早い時期を記録した上位3年より約1か月早い時点ですでに12%が解けたという。
グリーンランド氷床の融解は海面上昇の大きな潜在的要因。2003~2010年の間だけで、20世紀全体のペースの2倍の速さで氷床の質量が失われている。(c)AFP