【9月13日 AFP】ロナルド・レーガン(Ronald Reagan)米元大統領は、年齢や精神状態について質問攻めに遭い、ジョン・マケイン(John McCain)上院議員は、1000ページもの医療記録を公表するよう迫られた──。このほど、米大統領選民主党候補のヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)前国務長官が肺炎と診断され話題となったが、健康状態に注目が集まった大統領および候補は、これまでにも数多く存在している。

 終盤に向けて選挙戦がますます熱気を帯びるなか、12日から13日にかけて予定されていた米カリフォルニア(California)州での資金集めのための遊説をクリントン氏が取りやめたことは、民主党陣営にとっての大きな打撃となった。共和党の大統領候補ドナルド・トランプ(Donald Trump)氏を突き放したいこの時期に、肺炎よりも重い病を患っているのではとする重病説まて飛び出してしまったからだ。一部からは、来月69歳の誕生日を迎えるクリントン氏に「影武者」がいることを示唆する声まであがった。

 米国では過去に、2人の大統領が、在任中に肺炎を発症した直後に死去している。ウィリアム・ヘンリー・ハリソン(William Henry Harrison)大統領とウォレン・ハーディング(Warren Harding)大統領だ。それぞれ1841年4月と1923年8月に他界している。当時はまだ、有効な抗生物質が存在していなかった。

 クリントン氏の肺炎がどの程度深刻であるかについては、まだ明らかになっていない。ただ、肺炎を患ったとしても完治する場合の方が多いのが現状だ。