【9月13日 AFP】全米大学体育協会(NCAA)は12日、米ノースカロライナ(North Carolina)州の反差別法を制限する法律を理由に、同州で行われる予定だったスポーツ競技7大会の開催地を移転させることを明らかにした。

 7月には米プロバスケットボール協会(NBA)も、ノースカロライナ州で成立した「ハウスビル2(HB2)」州法を受けて、2017年のオールスターゲーム(2017 NBA All-Star Game)の開催地を同州から別の場所へ移すと発表していた。

 NCAAのマーク・エマート(Mark Emmert)会長は、「公平性は、カレッジスポーツへの参加機会や選手権に出場する以上に重要なことだ」としたうえで、「われわれは、主催大会で安全かつ敬意を表した環境を提供することを支持し、カレッジスポーツの選手、ファンそして選手権に関わるすべての人々にベストな経験をもたらすことを取り組んでいる」と語った。

 米国最大のLGBT支援団体、ヒューマン・ライツ・キャンペーン(Human Rights Campaign)のチャド・グリフィン(Chad Griffin)代表は、NCAAの動きに対して支持を表明し、「NCAAはノースカロライナ州議員およびパット・マックロリー(Pat McCrory)州知事に、学生スポーツ選手やファン、そして職員を標的とする憎むべき法律は許容しないという明確なメッセージを送った」とコメントした。

「HB2法が存在する日が続く限り、ノースカロライナ州における数えきれない人々が実質的な損害を加えれられる危険にさらされている」

「NCAAのマーク・エマート会長は差別に直面する中、大胆な姿勢を取ることで、非常に大きなリーダーシップを示した」

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