両腕のないエジプトの卓球選手、離れ業でリオ・パラリンピックを席巻
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【9月10日 AFP】エジプトのイブラヒム・ハマト(Ibrahim Hamadtou)は、現在開催中のリオデジャネイロ・パラリンピックの卓球に出場し、大会を席巻している。その理由は、ラケットを口にくわえてプレーするからだ。
障害のある体を鍛えた男女の選手が最高レベルの競技に出場するパラリンピックで、子ども時代に遭遇した列車事故で両腕の肘から先を失ったハマトは、口でラケットを振る離れ業に挑戦した唯一の選手として、一線を画した存在となっている。
初出場を果たした今回のパラリンピックでは、1次リーグで世界ランク4位のデビッド・ウェザリル(David Wetherill、英国)、ドイツのトーマス・ラウ(Thomas Rau)の前に敗退したものの、43歳のハマトは充実感をみなぎらせていた。
ハマトはAFPの取材に対して、「エジプトからパラリンピックに出場し、強豪選手と対戦できて幸せだ。うれしすぎて、今の気持ちは表現できない」と興奮さめやらぬ様子だった。(c)AFP/Sebastian Smith