全米の刑務所で受刑者がスト決行、処遇改善求め
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【9月10日 AFP】全米各地の刑務所で9日、受刑者らが処遇改善を求めるストライキを決行した。これに先立ち複数の人権団体が受刑者の生活、労役環境の向上を求め、非暴力による抗議を行うようソーシャルメディア上で呼び掛けており、受刑者らはそうした声に応じてストライキに入ったとみられている。
米地方紙マイアミ・ヘラルド(Miami Herald)は、フロリダ(Florida)州の2か所の刑務所で「騒乱」が起き、刑務所内で受刑者を監房に閉じ込める措置が取られたと報じている。
また、受刑者支援団体「フリー・アラバマ・ムーブメント(Free Alabama Movement)」によれば、アラバマ(Alabama)、テキサス(Texas)、サウスカロライナ(South Carolina)各州の刑務所でも受刑者がストライキを行っている。
全米に広がっているストライキに先行して7日には、フロリダ州北西部にあるホームズ刑務所(Holmes Correctional)で400人以上の受刑者による暴動が発生。この件についてフロリダ州矯正局(Florida Department of Corrections)は、「受刑者を収容する複数の棟で、数百人を巻き込む大規模な騒乱」が生じたと発表していた。
同局は9日、ホームズなど2か所の刑務所で週末に予定されていた受刑者の面会受け付けを中止した。
受刑者に抗議行動を呼び掛けた団体の一つ、「収監労働者組織委員会(Incarcerated Workers Organizing Committee)」のフィリップ・ルイス(Phillip Ruiz)氏はマイアミ・ヘラルドの取材に対して、「彼ら(受刑者)は長期隔離や不十分な医療、過密状態、暴力、奴隷労働などに抗議し、作業停止やハンガーストライキ、座り込みなどを行っている」と説明している。
受刑者らがストを開始した9月9日は、1971年にニューヨーク(New York)州のアッティカ刑務所(Attica Prison)で大規模な暴動が起きた日としても知られる。(c)AFP