A・ジョリーさん、シリア難民キャンプ訪問 人道支援訴え
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【9月10日 AFP】米女優で、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)特使を務めるアンジェリーナ・ジョリー(Angelina Jolie)さんが9日、人道支援の届かないヨルダン・シリア国境地帯で立ち往生している大勢のシリア難民を救うよう国際社会に呼び掛けた。
ジョリーさんはヨルダンの首都アンマン(Amman)の北東100キロに位置するアズラク(Azraq)難民キャンプを訪問し、「シリア人7500人がヨルダン国境の無人地帯で立ち往生している。中には子ども、妊婦、重篤患者もいる」と報道陣に語った。
イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」が国境地帯で自爆攻撃を行い、ヨルダン軍兵士7人が殺害された事件を受け、ヨルダン政府は6月21日以降、安全保障上の理由から難民への援助ルートを封鎖するとともに、難民の入国を拒否している。
以来、人道支援組織が国境地帯のシリア難民に支援物資を送ることができたのは8月上旬の一度のみだ。その際はドローン(小型無人機)とクレーンを使って国境越しに物資を送った。
ジョリーさんは、5年にわたるシリアの過酷な内戦の間、支援国からUNHCRなどの各組織に集まった資金は、難民の人道支援に必要な額のわずか半分だと語った。今月末に開催される国連総会を前にジョリーさんは、世界各国の首脳に「そもそもシリア内戦はなぜ起きたのか、どうしたら終結できるのかという根本的な問題」を討議するよう呼び掛けた。
ヨルダンが受け入れているシリア難民の数は、国連(UN)によると60万人以上、ヨルダン政府によると140万人とされている。(c)AFP