逃げる移民を蹴ったカメラマンの女を起訴 ハンガリー
このニュースをシェア
【9月8日 AFP】ハンガリーで昨年9月、警察から逃げる移民らに足を引っ掛けて転ばせたり、子どもを蹴ったりする様子を撮影されたテレビカメラマンの女が起訴された。地元検察当局が7日、発表した。
起訴されたペトラ・ラースロー(Petra Laszlo)被告は、セルビアとの国境に近い町ロスケ(Roszke)付近で、子どもを抱えて全速力で走る移民の男性を転ばせたり、走っていた別の子どもを蹴ったりしたところを映像に収められ、世界中で怒りを巻き起こした。
検察は声明で「被告の暴力行為は(相手に)けがをさせなかったが、その行いは当時現場にいた一般の人々の憤りと激しい非難を招いた」と述べている。
ハンガリーの極右政党ヨッビク(Jobbik)に近いインターネット番組放送局N1TVに所属していたラースロー容疑者は、この行為を理由に後に解雇された。
問題の映像が撮影された昨年9月当時、欧州連合(EU)で旅券なしの越境を認めるシェンゲン(Schengen)圏の南の玄関口に当たるハンガリーには毎日数千人規模の移民が流入。一時的に移民危機の中心地の一つとなっていた。(c)AFP