【9月7日 AFP】全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2016)は6日、男子シングルス準々決勝が行われ、大会第1シードのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)は6-3、6-2で迎えた第3セット開始直後に、第9シードのジョーウィルフリード・ツォンガ(Jo-Wilfried Tsonga、フランス)が棄権したため、全米では10年連続ベスト4入りを果たした。

 ジョコビッチが対戦相手の棄権で勝ち進むのは、3回戦でミハイル・ユーズニー(Mikhail Youzhny、ロシア)が途中棄権したのに続き、今大会の5試合でこれが3度目となる。

 ツォンガは第2セットの2-5とリードを許した場面でトレーナーを要求し、痛みで顔をゆがめると、第3セットの最初のポイントでダブルフォールトを犯した直後、自ら棄権を申し出た。ジョコビッチはツォンガについて、「ジョーがすぐに回復することを心から祈っている。彼はファイターで、大舞台で戦うことを愛している」とコメントした。

 ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2016)で3回戦敗退に終わり、リオデジャネイロ五輪では初戦で姿を消したジョコビッチは、全米の前哨戦に位置付けられているウェスタン&サザンオープン(Western and Southern Open 2016)を左手首のけがを理由に欠場している。

「本来の力を出せるようになったと思う」と話すジョコビッチは、「ゲームの質やパフォーマンスのレベルがここ数日間で上がってきていることは、準決勝に向けて自信になる」としており、「決勝まであと1試合というところに再び身を置くことができた。大会が進むにつれ、調子が上向いていることを実感している」と語った。

 世界ランキング1位のジョコビッチは、準決勝で第10シードのガエル・モンフィス(Gael Monfils、フランス)と対戦する。モンフィスは同日に行われた試合で、第24シードのリュカ・プイユ(Lucas Pouille、フランス)とのフランス勢対決を6-4、6-3、6-3で制した。

 モンフィスはベースラインでの打ち合いを支配しただけでなく、計13本のエースを決めるなど、プイユに一度もブレークポイントを与えない完璧な試合運びをみせ、8年ぶりの四大大会(グランドスラム)準決勝進出を果たした。

 4回戦では第4シードのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)を破る番狂わせを演じていたプイユだったが、この日は44本のアンフォーストエラーを犯すなど、ミスが目立った。プイユアは試合後、激闘の疲れがあったことを認めた上で、「ガエルはとても良いプレーを披露していた。今日は彼の方が優れていた」と話し、勝利したモンフィスを称賛していた。(c)AFP