【9月6日 AFP】スペインのバレンシア(Valencia)州で発生した山火事が、異常高温の影響で人気のリゾート地、コスタ・ブランカ(Costa Blanca)周辺に燃え広がり、およそ1400人が避難する事態となった。当局によれば、延焼は5日夜には収まった。

 地元の救急隊によれば、人気スポットとして知られるベニドルム(Benidorm)から地中海沿いに北上したリゾートのハベア(Javea)付近で4日に発生した火災により、これまでに3.2平方キロに及ぶ土地と建物数棟が焼失した。火災は複数の場所から同時に発生したと思われることから、当局は放火とみている。

 バレンシア州のチモ・プイグ(Ximo Puig)州首相は報道陣の前で「これは私たちの自然遺産を危険にさらした上、住民に直接危害を与える環境テロ」だと非難した。

 民間テレビ局アンテナ3(Antena 3)の取材に応じた市会議員によれば、避難した1400人のうちの多くは避難所となった学校で過ごした。ハベアの住民も学校で一夜を明かし、水や食料を支給されたという。

 消防隊は、気温が異常に高く湿度が低い状況で、火がいっそう広がったと説明している。スペインは5日、気温が40度を超えたところがあるなど全土で「極めて高い」山火事のリスクに直面した。内務省は少なくとも7日までは酷暑が続くとし、草むらなどでたばこの火を消したりガラス瓶を置き去りにしたりしないよう注意を呼び掛けている。(c)AFP