【9月3日 AFP】北朝鮮で今週豪雨により発生した洪水で15人が行方不明となっており、大勢が家を失った。北朝鮮の国営メディアが報じた。

 国営朝鮮中央通信(KCNA)は2日夜、中国やロシアとの国境の一部となっている豆満江(Tumen River)の堤防が決壊し、「同地域で史上最悪の洪水」が起きたと報じた。

 北東部に位置する咸鏡北道(North Hamgyong Province)では、会寧(Hoeryong)市で15人が行方不明となったほか、茂山(Musan)郡、延社(Yonsa)郡、穏城(Onsong)郡、羅先(Rason)経済特区の一部でも「深刻な被害」が出ている。

 KCNAによると、住宅1万7000棟以上が全壊または一部損壊し、4万4000人が避難を余儀なくされている。咸鏡北道は8月30日早朝から9月2日日中にかけて、多いところで累積320ミリの豪雨に見舞われた。

 北朝鮮は水害などの自然災害に弱く、1994年から1998年にかけて相次いだ洪水と干ばつで飢饉(ききん)に見舞われた。(c)AFP