シンガポールのジカ熱感染、妊婦含む115人に拡大
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【9月1日 AFP】シンガポール政府は8月31日夜、国内のジカ熱感染者が115人に急増したと発表した。うち1人は同国初となる妊婦の感染者だった。
ジカウイルスは妊婦が感染すると、新生児が脳と頭部が異常に小さい状態で生まれる小頭症を引き起こす恐れがある。ジカ熱の感染が拡大しているシンガポールについては、オーストラリアと台湾に続き、米国と英国も、妊娠女性に対して不急不要の渡航を避けるよう勧告した
ネッタイシマカが媒介するジカウイルスは、これまでにブラジルをはじめとする67か国・領土で検出されている。同ウイルスに感染しても、通常は発熱や発疹といった軽微な症状しか出ない。
シンガポール、マウント・エリザベス・ノベナ病院(Mount Elizabeth Novena Hospital)の伝染病専門家、レオン・フー・ナム(Leong Hoe Nam)氏はAFPに対し、「ジカ熱感染が確認された患者1人につき、症状が出ていない人がさらに4人いると考えるべきだ」と指摘し、感染者が今後も増える可能性が高いと警告している。
シンガポール当局は31日、発熱や発疹などの症状が出た妊婦に対し、検査を受けるよう呼び掛けた。(c)AFP/Elizabeth LAW