フィリピン南部でイスラム過激派が刑務所襲撃、28人脱獄
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【8月28日 AFP】フィリピン当局は28日、同国南部ミンダナオ(Mindanao)島でイスラム過激派の武装グループが刑務所を襲撃し、受刑者28人を脱獄させたと発表した。
警察当局によると、ミンダナオ島のマラウィ(Marawi)で27日、武装したイスラム過激派組織「Maute」のメンバー約50人が刑務所を襲撃し受刑者28人を脱獄させた。28人のうち8人は同組織のメンバーで、22日に検問所の検査で乗っていた小型車から複数の簡易爆弾と拳銃が見つかり逮捕されたばかりだった。脱獄した他の20人の受刑者は別の罪で収監されていた。
Mauteは、カトリック教徒が多数を占めるフィリピンで少数派のイスラム教徒が多いミンダナオを拠点とするイスラム系武装勢力の一つ。これまでに複数の誘拐や爆弾攻撃などを実行している。また、今年2月に同島のビューティグ(Butig)にある軍の施設が襲撃される事件があったが、その際には、Mauteのメンバーがイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」の黒い旗を掲げているのが目撃された他、Mauteの拠点からはIS戦闘員が着用するバンダナが見つかっている。
当局は、刑務所の看守らが襲撃に反撃しなかった理由や、イスラム過激派のメンバーが収監された後に警備を強化しなかった理由を捜査中だと述べた。(c)AFP