カナダ、41年来の友人男性2人 出生時の取り違え判明
このニュースをシェア
【8月28日 AFP】カナダ・マニトバ(Manitoba)州で26日、41年来の友人の先住民の男性2人が、DNA鑑定の結果から出生時に病院で互いに取り違えられていたことが判明した。2人が生まれた病院で新生児の取り違えが発覚したのは今回が2度目。
取り違えが起きたのは州都ウィニペグ(Winnipeg)の北方約450キロにある人口5000人ほどの町ノルウェーハウス(Norway House)にある公立病院。この病院で1975年1月31日に生まれたレオン・スワンソン(Leon Swanson)さんと、同じ病院で3日後に生まれたデービッド・テイト・ジュニア(David Tait Jr)さんの遺伝子検査の結果、テイトさんはスワンソンさんを育てた女性の実子であることが分かった。スワンソンさんの検査結果はまだ出ていないが、2人の家族は互いに取り違えがあったことは間違いないと確信している。
テイトさんは涙ながらに事実の究明を訴え、記者団に対し「40年が過ぎた... 気が狂いそうで、混乱し、憤りを覚える」と語った。
そもそもスワンソンさんとテイトさんがDNA鑑定を受けようとしたのは、2人が生まれる5か月前に同じ病院で生まれた別の男児2人の取り違えが昨年11月、DNA鑑定の結果によって判明したことがきっかけだった。スワンソンさんとテイトさんは互いの両親の特徴などから、自身たちも取り違えられたのではと疑いを持ったという。
マニトバ州政府の元先住民問題相で自身も先住民のエリック・ロビンソン(Eric Robinson)氏は26日、記者団に対し取り違えがあったことを認め「犯罪としか言いようがない。1回の過ちなら許容できる。しかし同様の過ちが2回も繰り返されたことは容認できない」と語った。
事態を受けてカナダ政府のジェーン・フィルポット(Jane Philpott)保健省は26日、第三者機関による調査を実施するとの声明を発表。さらに取り違えが起きた病院で1970年代に生まれた人たちにDNA鑑定を提供すると語った。(c)AFP