カナダ、国連PKOで存在感アピール 600人、350億円拠出へ
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【8月28日 AFP】カナダのジャスティン・トルドー(Justin Trudeau)政権は26日、3年間で兵士600人と4億5000万カナダドル(約350億円)を国連(UN)の平和維持活動(PKO)に拠出していくと表明した。
ステファン・ディオン(Stephane Dion)外相は記者会見で、カナダ政府が国連平和維持活動への参加を拡大し、その調停努力、紛争防止活動、紛争終結後の再建活動を支持することで、カナダの「国際舞台での発言力が増す」と述べた。
カナダ政府の発表は2週間後に英ロンドン(London)で平和維持活動に関する会議を控える中で行われた。同会議の参加国は平和維持活動に関する具体的な公約をすることになっている。
しかしハルジット・サージャン(Harjit Sajjan)国防相によるとカナダ軍人員の派遣先は未定だという。トルドー首相は、来月国連総会(UN General Assembly)に出席する際に具体的な任務を明らかにするとみられている。トルドー首相はこれまでに、カナダ軍のフランス語話者はハイチや中央アフリカ共和国などのフランスやベルギーの旧植民地の紛争地域で需要があると語っていた。
カナダ政府の発表したデータによると、今年ハイチ、エルサレム(Jerusalem)地域、南スーダン、キプロス、コンゴ民主共和国、韓国で国連平和維持活動に従事したカナダ兵は31人。ピークだった1993年の3000人から減少している。
トルドー首相率いる自由党政権が「多国間協調主義への復帰」としているこの動きは、カナダを国連安全保障理事会(UN Security Council)非常任理事国への選出に近づけるものでもある。
トルドー首相は今年2月、首都オタワ(Ottawa)に国連の潘基文(バン・キムン、Ban Ki-moon)事務総長を迎えた際、カナダは国連安保理の席を求めていくと語っていた。(c)AFP/Michel COMTE