【8月27日 AFP】米食品医薬品局(FDA)は26日、主に蚊が媒介し、胎児の先天性異常を引き起こす可能性があるジカウイルスの感染が米国で拡大していることから、米国内で献血された全ての血液にジカウイルス検査を行うよう勧告した。

 今回の勧告でFDAは、ジカウイルス感染が見られる地域で献血された血液にのみ積極的に検査を行うという今年2月公表のガイドラインで示していた勧告内容を修正したことになる。

 FDAは、性交渉によるジカウイルスの感染拡大が継続しており感染者に症状が見られない場合も多いことから、米国全域でより厳しい安全対策を取ることが必要だと述べた。

 米疾病対策センター(CDC)によると、米本土では現在までに2500人以上がジカ熱と診断されており、プエルトリコなどの米海外領土でさらに9000人以上の感染が確認されている。感染者のほとんどは海外旅行中にジカウイルスに感染し、その後帰国して米国内にウイルスを持ち込んだケースだという。

 現在ジカウイルス感染が確認された妊婦は米本土で584人、米海外領土で812人となっている。米南部フロリダ(Florida)州は今年7月、地域に生息する蚊によって42人がジカウイルスに感染したと発表した。(c)AFP/Kerry SHERIDAN