米大統領選、歌手のアリス・クーパーさんが出馬宣言?
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【8月23日 AFP】米大統領選で、民主党のヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)、共和党のドナルド・トランプ(Donald Trump)両候補が不支持率の高さに頭を悩ませる中、新たな第三の候補として米ロック歌手アリス・クーパー(Alice Cooper)さん(68)が出馬の意志を明らかにした。
ショッキングなパフォーマンスで知られる米ロック界の大御所、クーパーさんは22日、自身のウェブサイトで「問題のある時代には問題児を」とのキャッチフレーズで大統領選への出馬を宣言した。
数十年におよぶ音楽キャリアで根強いファン層を構築してきたクーパーさんだが、ウェブサイトに掲載された大統領選の公約を見る限り、クーパーさんの野心がさほど真面目なものではないことが分かる。
クーパーさんは公約として、サウスダコタ(South Dakota)州ラシュモア山(Mount Rushmore)に彫られた歴代大統領4人の巨大な彫像に昨年末死去した英ロックバンド、モーターヘッド(Motorhead)のリーダー、「レミー(Lemmy)」さんの顔を追加するということや、往年の喜劇俳優グルーチョ・マルクス(Groucho Marx)を50ドル紙幣の肖像に採用することなどを掲げている。
英国でも長年にわたって人気のあるクーパーさんは、6月の国民投票による欧州連合(EU)からの離脱決定への言及はさておいて、20ポンド紙幣に英コメディアン、故ピーター・セラーズ(Peter Sellers)の肖像を採用するよう求めている。
これまでのところ、クーパーさんの選挙運動は1972年のヒット曲「Elected/アリスは大統領(Elected)」のリイシュー版の宣伝が主だ。この曲がヒットしていた当時の米国は大統領選の最中で、リチャード・ニクソン(Richard Nixon)が再選を果たした。「Elected」に登場する政治家は曲の最後に「誰もが問題を抱えてる。だが俺には関係ねえ」と歌う。
クーパーさんの選挙運動の勝算は低いとしても、音楽界からはもう一人、ラップ歌手のカニエ・ウエスト(Kanye West)さんが2020年米大統領選への出馬を宣言している。(c)AFP