スピード違反の命令聞こえず? 聴覚障害の米男性、警官が射殺
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【8月23日 AFP】米南部ノースカロライナ(North Carolina)州で今月、スピード違反で停止命令を受けた後も車を走らせ続けた聴覚障害者の男性が警官に撃たれて死亡していたことが22日、地元捜査当局の発表などで明らかになった。当局は警官側に過失がなかったか調査に乗り出した。
死亡したのは、聴覚に障害があるため意思疎通を手話に頼っていたダニエル・ハリス(Daniel Harris)さん(29)。地元テレビ局WSOCによれば、18日に州間幹線道路で車を走らせていたところ、速度が超過しているとしてジャーメイン・サンダース(Jermaine Saunders)州警官から停止を求められたが、そのまま走行。シャーロット(Charlotte)にある自宅前まで13キロにわたって同警官の追跡を受けたという。
州幹線道路警察の声明によると、ハリスさんは車を降りたところでサンダース警官と鉢合わせになり、撃たれてその場で死亡した。WSOCは州捜査当局の話として、ハリスさんは当時、銃器類を所持していなかったと伝えている。
捜査当局はサンダース警官を休職扱いとして、車載カメラやボディーカメラの映像分析を含めて当時の状況を調査している。
ハリスさんの自宅近くに住む男性はWSOCに「彼はサイレンが聞こえない。何も聞こえないんだ」と話し、銃撃は「絶対に許されないこと」と憤りをあらわにした。(c)AFP