【8月22日 AFP】イラン政府は22日、同国のハマダン(Hamedan)にある空軍基地からロシアが実施していたシリア反体制派に対する攻撃が「終了した」と述べた。

 ロシアは今月16日、シリアの反体制派を攻撃するためにイランの空軍基地を使用していることを明らかにしていた。

 イラン外務省のバフラム・ガセミ(Bahram Ghasemi)報道官は首都テヘラン(Tehran)で報道陣に対し、「限定的で承認された攻撃であり、すでに終了した」と語った。一方、今後のシリア周辺地域の状況により、イラン政府が許可すれば、イランからロシア軍戦闘機が出撃する可能性も排除しなかった。

 これに対し、ガセミ報道官の発言の数時間前には、イランのホセイン・デフガン(Hossein Dehghan)国防軍需相がテレビで異例のロシア批判を展開し、「当然ながら、ロシアは自分たちが大国であり、影響力を持つ国であることを示したがり、(シリア)周辺地域や世界の安全保障問題に積極的な姿勢をみせる。だが、(イラン基地を使用しているという)発表の背後にあるのは、いささか顕示的で無配慮な態度だ」と述べていた。

 イランとロシアは共に、シリアのバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)政権の強力な後ろ盾となっているが、イランはシリア内戦への自国の関与について正確に明かすことに比較的慎重な態度を貫いている。(c)AFP