世界遺産都市の破壊、イスラム過激派メンバーが「後悔」 ICC
このニュースをシェア
【8月22日 AFP】2012年に西アフリカ・マリにある世界遺産都市トンブクトゥ(Timbuktu)の破壊を命じたイスラム武装勢力の戦闘員の1人が22日、オランダ・ハーグ(Hague)の国際刑事裁判所(ICC)で開かれた法廷で自らの罪を認め、マリ国民に「許しを請いたい」と語った。
年齢は40歳前後とみられるアフマド・ファキ・マフディ(Ahmad al-Faqi al-Mahdi)被告は、イスラム武装勢力がマリ北部を制圧した2012年の6月30日から7月11日の間に、9つの霊廟(れいびょう)と15世紀建造のシディヤヤ(Sidi Yahya)モスクの破壊を命じたことを認めた。
同被告は法廷で「(人々に)許しを請い、自分が道を見失っていた息子であったとみなしてほしい」と述べ、「心から反省」し、「自分の行動が招いたすべての被害」を悔いていると語った。またトンブクトゥのすべての人や、「私が破壊した霊廟の祖先たち」にも許しを請いたいと述べた。
文化遺産破壊の罪のみによってICCで裁かれるのは同被告が初めて。考古学者たちは今回の裁判が、人類の共通遺産の略奪が罰を逃れることはないという厳しい警告になることを望んでいる。(c)AFP