【8月21日 AFP】リオデジャネイロ五輪に出場したオーストラリア代表選手9人が、身分証カードを改造したとして19日夜に一時拘束され、罰金を科された。複数の関係者が20日明らかにした。

 リオ警察によると、9人は自国代表がセルビアと対戦したバスケットボール男子準決勝を観戦するため、会場のオリンピック・パーク(Olympic Park)に入場できるよう身分証を改造していた。「偽造文書使用」の罪に問われ、予審の結果、1人当たり1万レアル(約30万円)の罰金処分が決まった。

 オーストラリア代表選手団は、この9人がサイクリングやラグビー、アーチェリー、ホッケー、ボートに出場した選手であることを明らかにした。広報担当のマイク・タンクレッド(Mike Tancred)氏は、20日未明まで行われた予審で、起訴取り下げの条件として罰金の支払いが提案されたと述べた。

 9人は罰金を支払うまでパスポートを押収され、ブラジル出国を認められないとされた。支払いを履行しなかった場合、少なくとも3週間ブラジルにとどまって裁判を待つことになり、有罪となれば実刑判決を言い渡される可能性もあったという。

 代表選手団の副団長を務めるフィオナ・デジョン(Fiona de Jong)氏は、9人は「チームメートを応援していたのであり、誰かをだましていたわけではない。この件で物理的損害を被ったり、傷ついたりした人物はいない」と述べた。

 リオ五輪組織委員会の広報は、今回の件は「ささいな出来事」だとしている。(c)AFP