【8月20日 AFP】(更新)リオデジャネイロ五輪は19日、陸上男子4×100メートルリレー決勝が行われ、ジャマイカ37秒27で金メダルを獲得し、ウサイン・ボルト(Usain Bolt)が短距離3種目3連覇を達成した。

 日本が37秒60で銀メダルを獲得し、カナダが37秒64で銅メダルを手にした。3着に入った米国は、トリニダード・トバゴとともに失格となった。

 世界中から史上最高のスプリンターと称されている29歳のボルトは、この日のアンカーを務めて完璧な五輪のフィナーレを飾った。観客席からはボルトに対して、賛辞の嵐が沸き起こった。

 2008年北京五輪と2012年ロンドン五輪で、100メートル、200メートル、4×100メートルリレーを制して計6個の金メダルを総なめにしたのに続き、ボルトは今大会で短距離3種目3連覇を成し遂げた。2017年に現役を引退すると表明しているボルトはまた、カール・ルイス(Carl Lewis)氏と故パーヴォ・ヌルミ(Paavo Nurmi)氏と並び、陸上界では史上最多タイとなる9個目の金メダルを手にしている。

「今日は遅くまで起きて楽しむよ。競技を始めたときは、こんなことが起こるなんて思ってもいなかった」と語ったボルトは、ビクトリーウオークでトラックを一周。観客席から「ウサイン・ボルト、ウサイン・ボルト」の大合唱が起こる中、膝をついてフィニッシュラインに口づけした。

 リレーの金メダルで有終の美を飾ったボルトは、その素晴らしい五輪のキャリアで陸上競技の定義を変えた。そしてボルトが新たな偉業で歴史を塗り替えるたびに、解説者は最上級の褒め言葉を探すのに苦労していた。

 14日に史上初の100メートル3連覇を達成し、18日の200メートルでも異次元の強さで優勝したボルトは、今大会も前人未到の3冠で締めくくった。

 五輪と世界陸上(IAAF World Championships in Athletics)を合わせて、20個ものタイトルを獲得してきたボルトは、その驚異的なキャリアの秘訣について聞かれると、「専心だ。それを最も大切に考え、決して満足しなかった」と簡潔に答えていた。(c)AFP/Rob Woollard