【8月19日 AFP】イランで拘束されていた米国人4人が今年1月に釈放された際に米政府が身代金を支払ったとされる疑惑をめぐり、米国務省は18日、イラン側が4人を釈放するのを待って4億ドル(約400億円)相当の現金をイランに空輸したことを認めた。ただし、身代金ではないと改めて強調している。

 ジョン・カービー(John Kirby)国務省報道官は、「イランが釈放を取り消す懸念があった。当然のことながらわれわれは、米国市民が釈放されるまで最大限の影響力を保持しようとした」「それが最優先事項だった」と説明した。

 イラン当局は1月、拘束していた米国人5人を釈放。米政府はこれと引き換えに、米国で有罪判決を受けたり訴追されたりしていたイラン人7人に恩赦を与え、14人の逮捕状を取り消した。その直後、米国はスイスフランとユーロで4億ドル相当の現金をイランに空輸した。

 米政府はこの4億ドルについて、イランの武器調達に絡んだ返済金だと主張している。(c)AFP