【8月18日 AFP】アラブ首長国連邦(UAE)のドバイ(Dubai)からフィリピンに向かって飛行していたフィリピンの格安航空会社セブ・パシフィック航空(Cebu Pacific)の機内で、乗客の女性が急に産気づき機内で出産するという出来事があった。出産騒動を受けて旅客機はインドに緊急着陸した。

 同機に乗り合わせていたミッシー・バーブレイブ・ウマンダル(Missy Berberabe Umandal)さんがフェイスブック(Facebook)に投稿した情報によると14日、ドバイ(Dubai)発マニラ(Manila)行きのセブ・パシフィック航空機内で、出産予定日は2か月も先だった妊婦が急に産気づいた。驚いた客室乗務員らが分娩の介助を呼び掛けたところ、乗客に看護師が2人いることが分かった。客室前方が即席の分娩室となり、女性は無事、未熟児の女児を出産した。 

 ウマンダルさんによると、少し大きい叫び声が一度聞こえた数秒後に小さなかわいい泣き声がして、赤ちゃんが生まれたと分かったという。幸いにも女性は一回のいきみだだけで出産できたそうだ。

 客室乗務員や看護師は生まれた赤ちゃんをミネラルウオーターで洗い、乳児連れの乗客が提供してくれたベビー服を着せた。ウマンダルさんのフェイスブックには、毛布にくるまれた生まれたばかりの女児を抱いた女性の写真が投稿されている。

 操縦士は、マニラに到着する前に母子が医療機関を受診できるよう、インド南部のハイデラバード(Hyderabad)に旅客機を緊急着陸させた。ハイデラバードの空港職員によると、母子は搬送先の病院に入院したが、ともに健康状態は良好だという。 

 セブ・パシフィック航空は、顧客向けプログラムで国内線の搭乗1万回分に相当する100万ポイントをこの赤ちゃんに進呈するという。

 なお、出産した女性の国籍は明らかになっていない。(c)AFP